何にも言えない

こんなに切なくてどうしたらいいのかしら。

切なくて死んだ人っているかしら。

私はずるいかしら。

そしてあの人もずるいのかしら。

どうあがいたって何の状況も変わるわけないのなんか

とっくに分かっているけど。

それでも淡い期待が何度も何度も胸を揺らす。

人伝いの噂話を鵜呑みにして

私の知らないとこで知らない人に振舞ってる姿を想像した。

それは馬鹿みたいに悲しくてどうしようなくて

なにをどうしたってそんな風にはしてくれないのに

だからこそそれが悲しくて悲しくて

どうにかなってしましそうだった。

どうやって、言えばよかったんだろう。

どうなったら、そうなってたんだろう。

今はどうなったら正解なんだろう。

きっと私がそれでいい、と思ってる位置にすらいない。

画面越しに、ドアへ消える姿をずっと見てた。

影が消えるまで。

絶対こうなるとおもってたのよ、と信じたあの感覚を

いまだに信じてる。

信じてるよ。そればかり、信じてるんだから。

それがないと、なんにもなくなるんだもの。