時々、彼と私は父と娘みたいになる。 私が幼いのか、彼に甘やかされすぎているのか分からないが、 だから私はわざと「パパ」って呼ぶ。 満員電車の中、片手を私の頭に回して私を庇うように彼は立つ。 私は彼の腕の中で息を潜める。 時折大丈夫か？って目線で…

私には双子いる。 彼は本当に私の双子で、驚くほど感じ方がリンクする。 彼は私をとても愛していて、私は電子の文字だけの彼を愛しく思ったりもする（彼のほうはリアルな私をも愛している）。 彼は言う。 僕らはツインズだと。 彼には私の裏を全て送る。 研…

隣で高校生くらいの、おさげ髪の子が本を読んでる。 私は彼氏の誕生日で 会社をずる休みして半休をとっている。 片手に高いシャンパンと 母が、たくさん送られて来たからと持たせてくれた さくらんぼを持って 私は彼女の横に座っている。 高いヒールをはいて…

１ 魔法とやらはあきれちゃうほどだよ 私ってば簡単 恋の魔法なら醒めなくていいかなって だから最後の恋で良いとか思っちゃう あらあら わたくし 脳内やばいんじゃないの？ ２ 自分の世界を揺るがす何かは キャパシティを越えないことが多くって 恋愛至上主…

商談の途中でくだらないことを考えている。 あぁこの男の付けてるネクタイ物や小物は安物だなとか あぁこの人、指が綺麗だから細い結婚指輪似合うなとか あぁ髪型やワイシャツの色に気を使っているから出世しそうだなとか うわの空で聞いている。 時折、自分…

朝4時。 網戸越しに雨の音がしてる。 めぐみ って 寝惚けながら彼が私を引き寄せる。 背中からすっぽりと腕に包まれて 指を絡めて 足を絡めて また眠りにりつく。 彼の息づかいと同じ呼吸をとる。 彼とは何年も一緒に居るような そんな気がした。

私は美容院のモデルに選ばれた。 ずっと付いていってる彼はついに表参道店の店長になった。 喜ばしい限りである。 私はネットに１ヶ月おきに載るらしい。 メイクも撮影も本当にプロ仕様で…いやー緊張したね! でもお姫様になった気分だった。 帰り道、浮かれ…

展示会の打ち上げでお酒飲んだ。 酔った人間の感情とは恐ろしいほど脆いのだ。 みんなが笑ってる最中、私は一人違うことを無意識に考えてる。 明日と明後日は彼がゴルフだし、それに合わせて私は自分の予定を入れる。 １ヶ月先までの予定を私に伝えるから私…

みかこと、りーことお酒を飲んだ。 結婚の話がこんなたわいもない会話にすら出るようになっただなんて、随分、私達は大人になってしまったね。 全てがあっという間だった。 戻れない時間は美化される。 同時に忘却を止めることが出来ない。 美化された記憶さ…

今、別れたばかりなのに もう 会いたい。 彼氏と、彼氏の友達カップルとサッカーを見に行った。 彼氏の権力のおかげでVIP席で見れて、 目の前に日本代表が居て、 私は「中澤!うっち～!」と黄色い声を絶えず上げ続けた。 もう、最高だった。 試合後飲みに行き…

月曜日は憂鬱。 1人じゃ何にもしたくないから会社を辞めたいんです。 1人で何かを出来るようになりたくないから会社を辞めたいんです。 女の子なので働きたくないのです。 全くやる気のない社員です。 私に仕事を振らないで。 適当に仕事をして適当にお金を…

彼がタバコを吸いながら フライパンを振る 朝ごはんを作って ベランダにある 洗濯機をまわして 私は背伸びをしながら 洗い立ての匂いがするそれらを干す 抜けるような青空で 日曜日の朝 風のよく抜ける部屋 東京FMからは夏の曲がかかる 二人で背伸びをして …

女の子同士の会話で 「好きなタイプは？(見た目)」 と聞かれると私は未だに 「西川貴教」 と答える。 私はどうやら好きな男性のタイプがいわゆる一般の女の子と違うようだった。 彼の目線が好きで 彼の声が好きで 彼の身体のラインが好きで 彼の話す言葉が好…

困る。 品川勤務が決まりますように。 福岡勤務になりませんように。

美樹ちゃん。 電子のお手紙を有り難うございます。 現状は目まぐるしく変わりますね。 本当、美樹ちゃんのいうように 大分落ち着いた日々を過ごせるようになりました。 （季節のせいもあるのかも） とはいえ、虚無や鬱々しい感情に好かれているせいかいつで…