眠れない夜に

真夜中をもっと楽しいと思えるような職につきたいな。

近頃、夜を愛せていないから。

朝が嫌いだし、昼が嫌いだし、

夜にもっと溺れたいけれど、翌日は仕事だから眠らなきゃならないし

学生の頃みたいに、もう一度真夜中に溺れて生きてみたい。

廃人みたいだったあの生活は、

今考えればもう二度と出来ないかもしれない時間の使いかただった。

夜を愛したい。

報われない片思いみたいだ。

AM 2:30。

私は起きていて、恋人にメールをした。

「切ない夜です。」という文字と、

ハートの割れているマークを。

いつもなら眠っている恋人は、

こんな夜に限って起きていて、

どした? の言葉と共に

たまたま目が覚めたのだ、と言った。

テレパシーだろうか。

夜が愛しくて、恋人が愛しい。

肌寒い部屋も、静寂も愛しい。

世界の全てが愛しくなって、

だから眠った。